購入しようとする人によって、住戸の特性に対する優先順位もちがってくるので、安い値付けをされた住戸のほうが自分にはよかったということもあるわけです。
ちなみに、「売主」の懐に入る「pJ利益」は、土地の取得時に見積もった事業総額の数パーセント程度を目安に設定されるのが般的です。
ただし、この数字は、マンションを実際に売り出すまでに生じる市場の変動や近隣問題(日照権等)、行政指導などによる設計内容変更などのリスクにより、変わってくることがよくあります。
例えば、マンション用地をすでに取得しているのに近隣の同意が得られず、たなぎらしになっている空き地を見かけることがあります。
この場ム只「売主」は投下資金を回収できないばかりか、土地取得に際して銀行などの金融機関から借りたお金の金利がかさむことになります。
かといって、マンション建設が可能になったとき、それらの経費をすべて価格に反映させるわけにはいきません。
適正価格を上回つてしまうと、割高感からマンションが売れなくなってしまうからです。
日程の見込みちがいは意外に多く、日照権などで近隣調整が難航して時間がかかったり、役所の許認可かなかなか得られずに着工が遅れて販売開始がずれ込んだりすることはよくあります。
あるいは設計変更を余儀なくされ、当初の予定より建物の規模が縮小されることもあります。
その際は、事業資金を融資する金融機関の金利もかさむなど、「売主」の「pJ利益」は大幅ダウン。
場合によっては赤字となります。
自分たちの失敗を価格に転嫁されては、買うほうとしてもたまったものではありません。
この辺のサジ加減が、業者にとっては熟練を要するところなのです。
「販売費」が販売価格に占める割合は意外に大きいものです。
負担させられている購入者には腹立たしいほどの金額になっています。
販売手数料、宣伝広告費、パンモデルルーム建設費フレット代、など、そのお金は結局販売価格に加算され、購入者が負担しているわけです。
妙な話ですが、自分で買うマンションに自分がお金を出して宣伝する。
まあ、広告とはそういうものです。
役割が終わればあとに残らないものだけに、これほどばかばかしいことはありません。
あるマンションの例を参考にあげると、平均販売価格3350万円の物件の7・62パーセントを「販売費」が占めていました。
宣伝広告や手数料のために、255万円が価格に上乗せされた計算です。
最近では、やみくもにチラシを配布することをやめ、インターネツトを活用して宣伝する業者も出てきています。
こういう方法を積極的に活用し、なんとか「販売費」を削っていくのは、これから業者が取り組んでいくべき大きな課題でありましょう。
万単位のマンションは、現実にはそう簡単に売れるものではありません。
そのために、販売会社が仕掛ける「完売御礼」作戦のカラクリについては述べたとおりです。
どんな交渉事でもそうですが、相手の事情をよく知ることは話を有利に展開させるために不可欠です。
その意味で、マンションの購入に際しても、販売会社の事情をよく理解しておきましょう。
知識さえあれば、値引きをしてもらうことも十分可能だからです。
例えば、第1期販売分を「完売御礼」としているマンションのモデルルームなどを、あえて訪れてみましょう。
そこでわざとらしく、「なんだい、1期分は売れちゃったの?」などと切り出せば、相手は「いえ、偶然キャンセルが出ましてね」とかなんとか、あの手この手を使って残っていた物件を紹分しようとします。
そこで、「残りものだとなんだかケチがついているようで嫌だから、2期分に期待しますよ」などといっておきましょう。
この段階ではさりげなく、「お金もあるし、興味はあるんだけど……」という感じで、相手の気を引いておけば十分。
差し出された書類に住所、氏名、電話番号を書いておけば、以降は相手からしつこいくらいに電話がかかってきます。
「果報は寝て待て」ではないですが、そこでもはぐらかしつつ、少しずつディスカウントの話に持つていけば、相手も渋々交渉の土俵に乗ってくるはずです。
これは新築マンションでも、青田売りの段階より、大部分が入居したあとも売れ残っている完成在庫のほうがより効果的です。
ケース・パイ・ケースではありますが、数パーセント程度はデイスカウン卜してくれるはずです。
たかだか数パーセントでも、一OO万円以上の卜クになる可能性は大です。
家具付き販売なら苦情も出ないとはいえ、日本の商習慣上、売れない物件でもディスカウントはあまり歓迎されません。
正規の値段ですでに購入した人にしてみれば、これほど面白くないことはないからです。
実際、「資産価値を下げるつもりか!」と、「売主」にねじ込んでくる人もいるくらいです。
そんなことから、「売主」としても、値引き販売にはかなりナーバスになっています。
業者によっては、「値引きしたことを一切口外しない」などという念書をとったりするところもあります。
しかし、売れ残った物件をモデルルームとして使用した部屋なら、業者サイドとしては値引きもしやすいようです。
抗議がきても、「あれはモデルルームとして使つたので汚れていたから」と、値引きの口実ができるからです。
また、ディスカウントではなく、サービスで応じてもらう方法もあります。
値引きは無理でも、モデルルームなどで使った家具類をそのまま付けてもらうという手もありです。
モデルルームに置いてある家具類は、見栄えが勝負です。
好みの問題もありますが、業者としても当然、部屋の雰囲気にマッチした比較的高価なものを選んでいますから、「大ハズレ」ということにはならないでしょう。
販売会社との間でうまく交渉を進めて家具代を浮かせるというのも、ひとつの手だと思います。
最近は、販売会社のほうもそのメリットがわかってきているようで、完成在庫を「家具付き」で売り出すところが増えています。
モデルルーム用の家具類は、別のマンションのモデルルームに流用しにくく、業者としても処分に困っているはず。
そのあたりの事情を見越して、家具のサービスだけでなく、ディスカウントも同時に要求してみる。
面倒なしにやりとげようとせずに、とにかくどんどんいってみるべきです。
空前の建設ブームにわくその一方で深刻な欠陥問題が指摘されたりとなにかと注目を集めているマンション市場。
はたしていまが本当に買いどきなのか。
現在のマンション市場をどのようにみていますか?N:戸建市場は縮小しているが、その分マンションの大量供給は続いていますね。
これは団塊ジュニアや、熟年世帯がマンションの購入層に加わったことが原因だと思います。
しかし、売れ行きについては、ひところの勢いは若干ダウンしています。
また大規模物件、超高層物件は非常に良く売れていたのが、ここにきて良く売れるものとそうでないものがでてきました。
その一方で、不況にもかかわらずゼネコンが赤字覚悟のダンピング受注を避けるようになり建築費が値上がりに転じ、そのためか地域や路線によっては物件価格も上昇しているところもでてきました。
K:たいして売れてないのにね。
高層マンションなんてどうするのかなあ。
地震だ、火災だ、だって(笑)。
今買っている人は一軒家が高くて手が届かない人だろうね。
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